リンキングを征服しよう!

リンキングでリスニングが飛躍的に向上する。

リンキングとはなんでしょうか。フランス語ではリエゾンと言います。大体の意味では、特定の単語の最後の音、単語の先頭の音が連結し、発音が変わる、と思っていただければ。
このリンキングが、実はリスニングでは必須要素となります。
もっとも、高校受験のリスニングの英語はスピードもゆっくりで発音もわかりやすいので、ネイティブのスピードとは異なりますが。
このリンキングも、特定のルールが決まっているので、英語は単語と単語がくっついて発音される、などと言った自己流の発音をしても相手に伝わりません。それならば、まだ、リンキングせず、かっこ悪くてもそのままの単語を日本人的に発音したほうが伝わるくらいです。
ですが、リスニングの場合はそういうわけにはいきませんね。リンキングを知り、どの単語が今くっつくことによって変化したのか理解しないと何を言ってるんだかさっぱり分からない、となります。

例えば、Tの変化はよく聞くことがあるのでは……。 a lot ofがアロットオブではなく、(ア)ロッタブとトとオがくっつくことによってタのような音になること。また、get outが、ゲットアウト、ではなくゲッラウトのような、タ行ではなく、ラ行のように聞こえること、などです。
細かいリンキングのルールは、信頼できるヒアリング、スピーキングの本を一冊買えば載っていますので、音声と同時に把握していくことです。

リンキングはまさに習うより慣れよ、です。
「マクドナルド」と言う単語を、日本語で発音しますと五回アクセントがあります。英語的に発音しますと乱暴ではありますが「マッダーナッ」のマとダーとナッの三回です。本当は小さく「ク」も「ド」も入っているのですが、発音しやすいように変化し、「ドナル」の部分が「ダー」という一番強いアクセントになります。つまり、言いやすいようにした結果リンキングになっているのです。
「ロットオブ」より「ロッタブ」「ロラブ」の方が口の動きは少なくて済みますね。実際発音して確認してみてください。
そう、リンキングは何も怖くありません、むしろ英語をしゃべりやすくしているものなので、聞く時も、ああ、これはa lot ofだな、と自分の中に対応する英文があれば間違いようがないことなのです。

発音できない音は聞き取れない。

本当によくよく聞いてみますと、めちゃくちゃ早口で、口をあまり動かしていない、はっきり言っていないだけで、カタカナの発音ではありませんが、アロットオブと言っています。
ためしに、最初はゆっくりアロットオブと言い始めて、どんどんスピードアップしてみてください。ロッタブになっていくのです。
人間が使っている言語なので不自然な法則はありません。たくさん英語を聞いて、英語の響きに親しんでいけば「あ、tとoがいた」と自然に聞き取れるようになります。ですが、いくら聞いても聞いても聞き取れない、というのは、その音を認識していない、という場合があるのです。ではどうしたら認識できるのでしょうか。

実はリスニングとスピーキングが両方飛躍的に向上してしまう方法があります。
シャドーイングという英語を聞きながら同じことを実際声に出して真似するというものです。

1.一回じっくり聞きます。
2.次に、真似できるところから真似して声に出して言いながら聞きます。
3.今度は声は出さず、上手く真似できないところを重点的に聞きます。
4.また口に出して真似をしながら聞きます。
3と4を繰り返します。

コツは、恥ずかしがらずに自分がアメリカ人になったつもりでジェスチャーなども交えて言ってみることです。
次の日同じ文を聞いてみましょう。どうですか?前の人は聞こえ方が違うと思います。
これを毎日繰り返すことで、聞き取れる範囲が広がっていきますし、発音もできるようになる、発音できるようになった部分がさらに聞き取れるようになる、という一石二鳥の方法なのです。自分に足りない文法力や得点アップの方法を家庭教師などでしっかり指導してもらうと、空いた時間はさらなる得点アップの自習ができるようになります。